ブラックパネルの舞台
この舞台での公演は、 会場を暗くして行われます。 ブラックライトと黒生地が必要です。
また、絵人形もブラックパネルシアター用として作られたものが使われます。
ブラックパネルシアターでいちばん大事なのは、舞台より絵人形の方になります。舞台は白パネルシアターの生地のかわり、黒のネル生地を使うことくらいです。最悪、蛍光発色しない白生地であれば、使えなくもありません。会場を暗くするのですから、絵人形が発色して目立てば、ブラックパネルシアターの実演が可能です。もちろん薄暗いところでするなら、白生地も目が慣れてきて目立ってきますので、黒生地の方が最適です。
絵人形は、蛍光ペイントで塗ります。近頃では日本でもハロウィンのイベントが、多く見られるようになりました。顔にフェイスペイントと称してメイクすることもあります。小道具も光らせてと盛り上がります。そういう時には、
フェイスペイントとボディペイントが役立ちます。これを絵人形の彩色の代用としても使えます。
白パネルシアターなら普通の絵の具でいいのですから、気を使うことはありません。蛍光ペイントの場合、小さなしずくでも落としてしまうとよく発色して目立ってしまいます。あくまでブラックパネルシアターは、絵人形に気を使います。余白の黒の塗りつぶしが甘いと、Pペーパー自体が発色して青白くぼやっと見えてしまいます。舞台に気を遣うのであれば、枠などを黒くしておくのもいいでしょう。だけど演者の身に着けている服などが発色しては、いくら目立つ絵人形と言えども演者自身が公演を台無しにしてしまいます。
ブラックパネルシアターの舞台は、白のネル生地(パネル布 白)の替わりに黒のもの(パネル布 黒)を利用します。黒のフェルト生地が利用できます。また、会場を暗くするので、絵人形の出し入れに困ることがあります。
小さなミニライトなるもの(USB 充電 ミニ懐中電灯)を用意しておくと便利です。
▼ブラックパネルの面白さ
絵人形が発色するところに、ブラックパネルシアターのおもしろさがあります。その発色をさせるのが、ブラックライトです。お化け屋敷やショッピングウィンドのレイアウトなどにも利用されています。手の甲に印鑑(再入場スタンプ)を押されて、再入場した経験はありませんか? それもブラックライトです。ブラックライトには、球型(ブラックランプ)と円筒型(ブラックライト蛍光灯)があります。通常の電灯と同じように、同じワット数でも蛍光灯のほうが明るいように、蛍光灯のような円筒型のブラックライトの方が照射は多くなります。球型は、電気エネルギーが光にならず、熱エネルギーに多くが変換されるからです。
また、ブラックライトは、照射されないとろが影になるので、パネルボードにその影が映ります。取り付け位置に気をつけなければなりません。パネルボードの天地につければ、影を抑えることができます。どちらか一方でも、演じ方に気をつければ、影を抑えることができます。蛍光灯型の寿命は、約5000時間です。しかし、持ち運びすることで、少なからず衝撃を与えているので、寿命はもっと短くなるかとは思います。
ブラックライトに、普通の蛍光灯にセロファンをまいて利用できますが、照射能力が落ちるのでお勧めではありません。心配なのは、紫外線が当たるということです。しかし、これも有害なものがカットされているので、大丈夫ということです。会場にいる子が発色して、それが洗い流されていない洗剤だとしたら、そちらの方が問題があるかもしれません。発癌性物質が発見できたのだから、ブラックパネルシアターが役立ったということになるのでしょうか。
本当に心配なのは、演技者の方です。まじかにライトを浴びているのですから。調査した人によると、演技者は、曇り空で大気からの紫外線を浴びる程度だということです。それなら心配ないか。ビタミンDが生産されるから喜ぶべきか、虫が寄ってくるので気をつけるべきか、それより、ブラックライトを楽しんで免疫力を高めるべきか、カラオケに行くのをもうやめるべきか、演技者は、自己判断よってブラックライトを使用してください。私は、もう歳ですし、客席が安全だから使っているだけです。UVカットのサングラスをつけるのも一考ですね(笑)。
パネルシアターの舞台一式(当劇団で取り扱っている舞台)
ブラックパネルシアターの絵人形
ブラックライトで遊んでいると、いろんなものが発色することわかってきます。ワイシャツ、はがき、封筒、お札、ポスター、カードなど。それらを利用した絵人形はできないかと考えてみてください。新しいブラックパネルの遊びを発見できるかもしれません(拍)。
下記のブラックライトの画像をクリックすればネットショップで購入できます!
パネルシアター用 ブラックライト
ブラックパネルシアターを演じるときに必要なブラックライトです。
●ブラックライト大きさ:61×10×5.3cm,1.2kg
●20wブラックブルー蛍光灯,ON/OFFスイッチ付
●50Hz・60Hz切替スイッチ
※周波数は2種類あり、静岡県の富士川を境として、東が50Hz、西が60Hzです。演じる場所によって周波数を切り替えてください。
交換用ブラックライト
ランプが切れたときは交換します
NEC ブラックライトブルー蛍光灯 20W
ブラックパネルシアターはブラックライトが命です。予備のライトは常時用意しておきましょう。
ブラクライトの種明かし
演じる人は、服装や身につけるものに気をつけたい。いちばん発色するのが、自分であったりするからだ。普段気にもしないところに、蛍光発色するものが使われているかもしれない。逆にそれを利用して、演目と演目の間に遊び感覚で発色材料を見つけてきて楽しむのもいい。発色の種明かしをするようですが、種明かしをしても楽しいものは楽しいので、ブラックパネルシアターの楽しさをよりわかってもらえる。
マジックの種明かし
種がばれないように、細心の注意を払うのがマジックです。ところが、裏の仕組みが見えても楽しいものもあります。それで夢が壊れるわけではなく、もっと夢が膨らむのです。私達も公演中に、人形劇の舞台裏を見せることがあります。夢が壊れるのではなく、観客は驚きと好奇心が入り混じって興味津々になります。どうしてこんな舞台裏から楽しいものが生まれてくるのかと不思議がります。不思議なことが益々不思議になるという、種明かしです。
参考:種明かしは悪いことではない
マジック [DVD]
名優アンソニー・ホプキンスと名匠リチャード・アッテンボローが生みだす異色サスペンス。ナイトクラブの売れないマジシャンのコーキー。ファッツという人形を使って腹話術を使ったカードマジックを始めたところ、爆発的な人気を呼び、たちまちスターとなる。しかし急に恐れをなして生まれ故郷に帰ったコーキーは、同級生夫婦のコテージに身を落ち着けるのだが…。
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