民話パネルシアター
白雪姫/しらゆきひめ
その日、羽のような雪が舞い落ちていました。そして、雪のように白い肌、血のように赤い唇の女の子が生まれ、白雪姫と呼ばれました。白雪姫を産んだおきさきはその日のうちに亡くなりました。
白雪姫はすくすく育ちましたが、ただひとつ心配ごとがありました。それは、王様が新しいおきさきと結婚をして、白雪姫はそのおきさきになじめなかったことでした。何か不吉な予感がして毎日、神様と亡くなったお母様に祈っていました。
「何かよからぬことが起こる気がします。神様、天に召されたお母様、どうか私をお守りください」
●スノーホワイト Blu-ray & DVD
お后は、毎日鏡に向かってたずねるのです。
「鏡よ鏡。世界で一番美しいのは誰? 教えておくれ」
「それは、お后、あなた様でございます。あなたの器量にかなうものは、世界中探しても見つかりません」
「そうであろう。そうであろう。私のこの器量に勝るものなど、この世にいるはずがない」
この鏡は決してうそをつかないという真実の鏡でした。だから、おきさきが世界一美しいのは確かでした。しかし、おきさきは気位が高く、いばり屋で、自分が一番でないと気がすまない性格でした。
白雪姫が7歳になったある日のこと、また、おきさきは鏡に聞きました。
「鏡よ鏡。世界で一番美しいのは誰? 教えておくれ」
「それは、お后、あなた様ではございません。世界で一番美しいのは、白雪姫でございます」
●白雪姫の伝説 DVD-BOX1
日ごろから白雪姫のことを疎ましく思っていたおきさきですから、白雪姫がいちばんだと聞いたとき、はらわたが煮えくり返りました。そして、ひとりの猟師を呼びました。
「もうこの城には、白雪姫はいなくていい。森に連れて行って、その肝を持ち帰りなさい」
「・・・」
「この私の言うことが聞けないのかい。さあ、早くしなさい」
「は、はい」
おきさきの言うことを聞かなければ、どんなひどい目に合わされるかわかりません。猟師は、おきさきに従うしかありませんでした。
「ところで、いらなくなったりんごがあってね。お嬢さんにひとつ分けてあげよう」
「見ず知らずの人からものをいただけないわ」
「私はもうりんごをたくさん食べたので、もういらなくなったりんごなんだよ。おいしいんだよ、このりんご」
言葉巧みに魔女は、白雪姫に毒リンゴを食べさせることに成功する。
白雪姫はりんごをかじり、一瞬息を詰まらせたかと思うとそのまま倒れてしまいました。この毒りんごはよくできていて、半分が毒で半分が普通のりんごでした。魔女は毒のないりんごのほうをかじって、白雪姫を安心させたのでした。魔女は、白雪姫が息をしていないことを確かめると、城に帰り、おきさきの姿に戻りました。
原作の『白雪姫』との違い
もともとのお話では、おきさきは実の母ですが、パネルシアターでは一般化されている継母としました。
また、結婚披露宴で実母(または継母)に、真っ赤に焼けた鉄の靴を履かさて、死ぬまで踊らせたくだりは残酷なので省きました。
アニメ「白雪姫」
白雪姫の美しさを妬む女王は、魔法の鏡に問いかけます。「世界で一番しいのは誰?」
魔法の鏡が白雪姫の名を答えた時、物語の幕が開く・・・。
女王から逃れた白雪姫は、森の中へと逃げ込み、そこに住む愉快で愛らしい小人たち(おとぼけ、ねぼすけ、くしゃみ、てれすけ、ごきげん、先生、おこりんぼ)に出会います。ところがある日、毒りんごを持った怪しげなおばあさんが現われて、差し出された真っ赤なりんごを口にし、倒れてしまうのです。
映画「スノーホワイト/白雪姫」
グリム童話の名作が、最新SFX技術で復活。おとぎ話の定番、白雪姫をリアルに描き出す。白雪姫は、その美貌のために邪悪な王女に命を狙われ・・・。
出演:ミランダ・リチャードソン、クリスティン・クリューク、トム・アーウィンほか
監督:キャロライン・トンプソン
参考:鏡と鑑の違い
物語の結末
寒がり雪だるま
Disney 目覚まし時計 白雪姫
おとぎ話のメッセージ
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