人形劇における笑いの神様落語でも漫才でもお客さんはみんなおかしいのか、涙が出るほど笑っている。きっと笑いの神様が、その落語家の肩に舞い降りたんだと思う。とは言っても、神様は本当にいるのかどうかはわからない。もし笑いの神様がいるなら、いつか会えるかもしれない。待っていてもその出会いはやってこないので、こちらか出向くことにした。私は笑いの神様探しの旅に出ることにしました。 笑いの神様は、きっと笑いの天才に違いない。笑いのツボという引き出しをいくつも持っていて、中に笑いの種が詰まっているのだろう。この落語家にはこの種を、この漫才師にはこの種をというように、時と場合によって配っているのだろう。その種をもらった落語家は、水をやり笑いの花を咲かせる。見事なその花を見て、お客さんは大いに喜び、大いに笑う。 ある日、旅の途中で大道芸人に出会った。人盛りで輪が出来て盛り上がっている。何で笑っているのかわからないが、輪の真ん中からどっと笑いが波紋のように広がっている。今この場所に笑いの神様がいるに違いない。大道芸人に笑いの種を渡し、一緒に咲いた花を見て、一緒に笑っているのだろう。笑いの種は、花が咲くまで、どんな花を咲かせるのかわからないから。人間に姿を変えてこの人盛りの中にいるはずだ。きょろきょろしているうちに、人の輪が解けた。大道芸が終わったらしい。結局その日は、笑いの神様に出会うことはできなかった。 なぜ旅に出たかというと、人形劇をしているときに、楽しいことをしているのに、面白いことを言っているのに、客席には笑いがひとつも起きない。これは、笑いの神様がその会場にいないからだ。神様に会えたら言おうと思う。「ちょっとはうちの人形劇の公演のときにも来てください」って。旅は続くが、いっこうに神様に会える気配がない。そうこうしているうちに、次の公演日が近づいてきた。旅をやめて家に帰らなくてはならない。
参考:笑いの神様 笑いは「はひふへほ」
基本的には笑いは、「はひふへほ」です。「ははは・・・」「ひひひ・・・」となります。おしゃれ狐が「ふふふ・・」と笑いました。今度は「へへへ・・・」と照れ笑いしました。おしゃれ狐の笑いを声に出して笑ってみてください。おそらく思ったようには笑えないはずです。笑う理由もないのに、無理して笑っていると気づくでしょう。 横隔膜を震わして「はっはっはっ・・・」なら少しは笑いやすいかもしれません。それより「はひふへほ」の前に「あいうえお」つけて笑うと笑いやすくなります。「あ、はっはっはっ・・・」「あははは・・・」と言うように。おしゃれ狐が「おほほほ・・」と笑いました。どうでしょう。ちょっと工夫をすれば、笑いの台詞も笑いやすいものとなります。
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