ブロードバンド人形劇
はて、「ブロードバンド人形劇」とは、どのような人形劇なのか。ここでは、ブロードバンド(broadband。光ファイバーなどの高速通信回線)を利用した人形劇のことを言います。
では、どのようにして人形劇に利用できるのかと申しますと、ライブカメラ(インターネット上でライブ映像を公開するためのカメラ)との利用を考えます。多分ごく近い将来、このことは普通に行われているでしょう。
先日、こんな声を耳にしました。
「人形劇、観たかったのに、保育園へ行けなくて残念でした」
そうおっしゃったのは、公演の打ち合わせをしていた担当者の方でした。それまで、電話やメールで連絡を取り合っていたので、当日はその方とお会いできるとものばかり思っていました。しかし、その方の仕事の都合で、急にお会いできなくなりました。当日の担当は別の方に申し送りされていて問題はなかったのですが、・・。よくよく聞いてみると、
「公演中は時間があったのですが、観ていると仕事に間に合わなくて、行けませんでした」
ということでした。
もし、ライブカメラを保育園に持ち込めていたら、公演中の様子をその方に配信できたのではないかと思いました。そんなことがあって、いろいろ想像してみました。
もしも、こどもが病気やけがで、楽しみにしていた人形劇が観られなかったら、代わりにブロードバンドを使って、自宅で観ることができるのではないかと。重い病気でない限りは、テレビを見るように、ブロードバンドを利用して、園のお友だちと一緒に人形劇を観ることができるのではないかと思います。外出できなくて自宅で見ているこどもに、
「早く元気になってね」
と園からメッセージを送ることもできます。とてもいい励みになると思います。
また、遠くに住んでいる祖父母に、人形劇を楽しんでいる孫の姿を送ることもできます。
「お年寄りは、喜んでいる幼子を見ていると、心身共にとても生き生きしてくる」
という話を聞いたことがあります。
人形劇とブロードバンドをつなぐことによって、明るい未来に続く道が見えてくるような気がします。いい人形劇に出会える機会が増えます。いい人形劇団とも出会える機会が増えます。
と書くといいこと尽くめですが、人形劇団員も人間です。時には台詞を噛んだりします。糸を絡めて人形を思うように動かせないときもあります。そんなときは、一気に世界中にそのことが広がることになります。普通なら、閉じられたその場だけのことが、そこにいるお客様の話だけで済むことが、そうはいかなくなります。ちょっと怖いけどちょっとワクワクします。舞台に立つ人間の性でしょうか。
話を戻しましょう。例えば、インターネットをしていると、たくさんの方と知り合いになります。お顔をも知らない人から、突然メールが来たりします。
「一度、公演が観てみたい」
と言われることもあります。
近隣の方なら、交通費もそう気にならないでしょう。しかし、物理的に距離が遠ければ、時間もお金もかかります。人形劇のライブに勝るものはありませんが、ブロードバンドは、その臨場感を少しでも伝えることがでできるのではないかと考えます。ブロードバンド人形劇は、物理的な距離も縮めてくれそうな、そんな予感さえします。
参考:ストリーミング人形劇とは
人形劇の新しい波
人形劇への期待感
電波とアンテナのやさしい話―超ブロードバンド化の原理の発見
虫明 康人 (著)
超ブロードバンド・アンテナの創造的研究をやさしく解説 著者の発見した「自己補対の原理」は、アンテナの超ブロードバンド化に有効なことで世界的に著名である。本書では、この原理とそれに基づくMushiake's Relationship をやさしく説明することに重点を置いたが、その理解を容易にするため、「電波」と「アンテナ」についての初歩的な解説。
改訂三版 ワイヤレス・ブロードバンド教科書 高速IPワイヤレス編
服部 武 (著), 藤岡 雅宣 (著)
体系的な説明と概念を中心とした解説で、数式を最小限とし図面を豊富に記載。扱っている標準化は、IEEEでの標準仕様を基本としている。扱う無線アクセス・システムは、ショート・レンジから広域エリアまで多種多様である。
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