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人権人形劇

 読んで字のごとく人の権利ということが、人権です。権利を持ったりなくしたりすることがありますが、ここで言う人権は、基本的人権のことです。人は生まれたときから、この権利を誰もが持っています。その権利を認めない人がいたり、あることを知らない人がいたりします。そのことが原因で、基本的人権が侵害されたり、守られなかったりします。社会はたくさんの個人が集まって出来ているのに、その個人が尊重されないばかりに、社会に悲しい事故や事件が生まれている背景があります。拷問、虐待、いじめなど、心も体も蝕まれのは、基本的人権がないがしろにされているからです。

 本来人は、勉強をし、仕事をし、食べたり飲んだり、おしゃべりしたり、遊んだり、社会の中で幸せに暮らしたいと思っています。個人を尊重というと、利己に走ってもいいと考えるかもしれませんが、人とのつながりで生活し、その関係の中で、差別なく個人が尊重され、平和な社会であり続けることを願っています。「おまえにはこの仕事が向いているから、人形劇なんかやめて、この仕事をしろ!」と強制されることはあってはならないことです。

amazon_ad 人権で世界を変える30の方法
ヒューマンライツナウ (編集)
単行本: 143ページ
出版社: 合同出版 (2009/06)
第1章 いま、世界でおきている人権侵害
第2章 人権侵害はなぜおきるの?人権とはなにかを考える
第3章 世界を変えた人たちの行動
第4章 人権侵害をなくすためのしくみを考える
第5章 身近なところから、知る・伝える・行動する

amazon_ad 人権は国境を越えて (岩波ジュニア新書)
伊藤 和子 (著)
「世界で最も深刻な人権侵害に苦しんでいる人々のために」。そんな夢を抱いた女性弁護士は、思い切って仲間と国際人権NGOを立ち上げる。現地で被害の実態を調査し、関係国政府に働きかけ、また被害者を励ます。東南アジア、イラク、3・11被災地、福島…と飛び回り、人権侵害をなくすためにねばり強く取り組んできた著者の報告。

 人形劇で人権の大切さを伝えられるのだろうか。パネルシアターの「ななかくさん」は、ある意味そのような問題を啓発しているといえる。色や形が違っても、みんな仲間なんだよ。一緒に輪になって遊ぼうよと呼びかけています。人形劇「川原でお弁当」の中の「三匹のこぶたキンコンカン」も、そのようなテーマを含んでいます。もともと「三匹のこぶた」は、狼がこぶたたちを捕まえて食べようとしますが、逆にスープにされてしまうというお話です。狼が殺され食べられるのは残酷ですから、暖炉で大やけどをして退散するというような話になります。人形劇では、家を建てるのを手伝うからと近づいて、こぶたたちを捕まえようとしますが、失敗ばかりの狼です。逆にこぶたたちの策略にはまるという筋書きです。

 そこまでなら普通よくある筋書きです。川原でお弁当の中で演じられる三匹のこぶたも同じようなものです。しかし、この劇にはその続きがあって、狼の乱暴の原因がわかってきます。昔から狼は悪く扱われるものですから、こぶたたちも用心深くなっています。そんなところにのこのこ現れたら、狼といえどもこぶたたちにはかないません。実は狼は、自分の扱われ方に疑問を抱いていて、こぶたに近づいたのは、捕まえて食べようなんて思っていなくて、一緒に遊びたかっただけなのです。端から仲良くされないものだから、狼はみんなに意地悪をしていたのです。孤独から抜け出すことの出来ない狼になってしまっていたのです。

 こてんぱんにやられた狼はつぶやきます。「みんなと一緒に遊びたかっただけなんだ。みんなのように家を作りたかっただけなんだ」と。こぶたたちにその思いが通じて、狼は、こぶたたちに、家を建てる材料を分けてもらいます。そして、狼は、藁と木とレンガの家を作ります。その家にこぶたたちを招いて、料理をご馳走します。狼が欠けても、三匹の誰かが欠けても、このお話は成り立ちません。この三匹のこぶたの人形劇という社会の中では、誰一人欠けてもならないのです。死んではいけないのです。みんな持ちつ持たれつの社会の中で生きています。一見恐い狼に見えても、なぜそうなったのかは、理由があります。そのわけを知れば、それぞれが理解しあえて、人形劇の世界に平和が訪れます。



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