12、作品の思想や哲学
12、作者の思想や哲学が入っている
原作者との出会い
すべての絵本に、作者の思いや考えが入っています。そうして生まれてきた絵本ですから、その作者との出会いがあり、その作者の深い洞察に触れることになります。絵本は、往々にして子ども向けの感がありますが、やさしい言葉で書かれているだけで、作者の人生経験から生まれたものですから、場合によっては、大人も楽しめる内容が作品の中に散りばめられています。もちろん絵本ですから、絵が訴えることの絵本も多くあります。作者の洞察力に感服することもあります。
手放せない絵本
もし作者に共感できることがあれば、絵本は手放せないものとなります。絵本の影響で、生き方を変えられしまうこともあるくらいです。そういう出会いの機会を、実施しているのが、話し手です。ひとの人生を変えてしまうというのはすごいことです。そのすごいことをしているのが、話し手なのです。当然そこには、作者の思想や哲学と同じよな、話し手の思想や哲学も生まれます。
絵本に詩的表現
単にこどもたちの前で絵本を読んでいただけなのに、とんでもなく大きなことをしていることを知ることになります。たとえば、絵本中に突然詩的な表現が出てきたら、それには作者の意図した意味があり、それを知るには、話し手も詩を勉強しなければならないし、その読み方も練習しなければなりません。どんなに短いセンテンスにも、意味が隠されていて、それを直接聞き手に伝えることは出来なくても、知っておくことは大切です。それは、話し手は、聞き手にだけ話しているのではなく、自分にも話しかけているからです。
大事にする気持ち
多くの大切な時間を費やして、多くの人の手から生まれてきた絵本です。少なくとも原作者や訳者に敬意を表する上でも、その人たちの名前を読み聞かせのはじめか後に、一言付け加えることをおすすめします。時間は命の欠片です。その命が、多くの人の命が寄り集まって出来ているのが絵本です。絵本という宝石箱を、その中にきらめく宝石を取り出して、多くのこども達に見せてあげましょう。きっと一生の宝物になるでしょう。
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